子どもの矯正(小児矯正)について
生え代わりの時に歯並びを悪くしてしまう原因とは?
永久歯の生えるスペースがない(歯槽骨の幅が足りない)
叢生歯(そうせいし)と呼ばれ、歯が重なり合って生えてしまいます。
八重歯が前に出てしまうのもこれが原因となります。
永久歯の生えるスペースがありすぎる(歯槽骨が大きすぎる)
生えるスペースが広すぎると、歯と歯の間に隙間ができ、すきっ歯の原因となってしまいます。
お子様の将来のための小児矯正
歯がキレイに生え揃うためには、歯の幅と歯が生える骨の幅のバランスが取れていることが非常に重要です。
この2つのバランスが取れていれば、多少歯並びが歪んでいても簡単に歯並びを整えることができます。
また、この2つのバランスを小児のうちに整えることも重要となります。
成人すると骨が完成しているため、外科的にしか骨を触ることができません。
成人矯正のときに大変になるのは、歯をキレイに並べるためのスペースを確保するために、抜歯や骨の成形など手術が必要になることです。
小児のうちなら、まだ成長段階で骨が完成されていないため、歯並びに必要な歯槽骨の成長を促進(抑制)する装置を装着することで、成人になるまでに歯並びがキレイに整うような骨の量を確保することができます(咬合誘導)。
小児の早い段階から矯正治療を行うことで、成人になるまでに歯がバランスの良い位置に生えてきやすくなり、歯並びが多少ずれて生えてきたとしても、18歳になってから軽く整えるだけでキレイな歯並びにしやすくなります。
お子様の将来を見据えて、歯並びが整う環境をつくってあげることが、小児矯正を行う大きな目的であり、小児矯正を行うことで、成長して大人になった時にバランスの取れた顔立ちにもなりやすくなります。
子どもの矯正(小児矯正)を始めるタイミングは?
お子様の上下の前歯が生えてきている時に、歯医者で一度診てもらうと良いでしょう(6~7歳ごろ)。前歯の生え具合で、今後出っ歯になるのか、うけ口になるのか、正常なのか成長予測を立てることができます。
12~14歳までは頭蓋骨は急速に発達するので、6~14歳間であれば小児矯正に適していると言えます。
年齢は早ければ早いほど骨の成長をコントロールしやすくなり、費用面でも成人矯正よりも小児矯正のほうが1/2程度と安くで済むことがほとんどです。
また乳歯は、永久歯が生えてくるスペースを確保する役割も果たしているため、乳歯の虫歯により歯並びが崩壊してしまうと、将来的な永久歯の生える位置にまで影響を及ぼしてしまいます。
日頃から3か月に1度は歯医者で定期健診を受けることで、まずは虫歯にならないようにすることが大切です。
子どもの矯正(小児矯正)の
メリット・特徴
子どもは思春期(中学生・高校生くらい)になってくると、だんだんと周りと比較することも多くなり、歯並びも気になりはじめるものです。
しかし、この時期は骨の成長はゆるやかに進んでおり、歯を固定することができないためから、思春期のタイミングで矯正治療を始めるのは困難です。
多くの場合、18歳以上になって骨格と歯並びが完全に出来上がるまで待つことになります。
気になる歯並び治したいのに治せないというのはつらいものでしょう。お子様にそうした思いさせないためにも、小学生の時にしっかりと歯並びを意識しておいてあげることで、思春期がより楽しいものになるのではないかと私たちは考えています。
さらに、大人になってからの矯正費用や期間も少なく済むことがほとんどですし、お顔のバランスも整い、表情の雰囲気もよくなるでしょう。
お子様の将来のために期待できる効果
小児矯正を行うことで、個人差はありますが以下のようなことが期待できます。
- 受け口の回避
- 出っ歯の回避
- 八重歯強調の回避
- 顎がすっきりする可能性
- 歯の叢生の回避
- 口呼吸の回避
- いびきの回避
- 成人矯正での抜歯の回避
- 成人矯正での費用負担の軽減など
平均的な治療期間
週2回~月1回の通院 ※6~14歳(顎の発育が止まり始めるまで・個人差あり)
時間がかからないケース
-
- 一定の骨格のバランスが取れている場合
- 骨格の調整量によって期間が変わるでしょう。
時間のかかるケース
-
- 大きい受け口・出っ歯の場合
- 骨格の調整量によって期間が変わるでしょう。
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- お子様が協力をあまりしてくれない場合
- 小児矯正の成果や期間は、本人(お子様)の頑張る意思も非常に重要となります。
スタッフ・ドクター・ご両親も一緒になって、サポートをしながら取り組むことで良い結果につながるでしょう。
そして、きっと大人になったときにお子様から感謝されることと思います。
こんな方に特におススメです
矯正全般に言えることですが、奥歯はキレイに生えているけれど、前歯の真ん中がいびつな歯並びの場合には、ほんの少し矯正を行うだけでガラッと雰囲気が変わります。
前歯の矯正はかかる費用も時間も短いので、特におすすめしたい治療です。
よくある質問
心斎橋にあるホワイトニング・セラミック・矯正歯科治療を得意とする歯医者「あい歯科 長堀橋院」。
当院では、自由診療を全国の患者様に行っておりますが、その中で当院へ寄せられるよくあるご質問にお答えします。事前にお読み頂き、安心して治療に望んでいただけると幸いです。
小児矯正は何歳から始めるのが良いですか?
歯並びの症状は歯の生え方や大きさとあごの大きさの組み合わせにより違ってきます。
子どもの上顎(うあわご)の成長は4歳から8歳までが最も大きく成長発育し、10歳になる頃には上顎(うあわご)の80~90%が完成します。子どものあごの成長期に、矯正をはじめることで骨格の成長を促し、将来のはえてくる歯を並べるスペースを確保することで、抜歯しなくてもすむようになります。小学校に上がる頃に一度ご相談に来ていただければと思います。
3才で受け口ですが、いますぐ小児矯正治療が必要ですか?
小児期の受け口をそのまま放置してしますと、受け口により上下のあごの成長のバランスが崩れ、お顔が曲がって発育してしまう危険性もあります。このため、はえ変わりやあごの成長を観察しながら矯正治療の開始時期を決める必要があります。
3歳頃では、急いで矯正治療を開始する必要はないことが多いですが、成長発育の観察のために定期的にご来院いただいてチェックを受けていただく必要があります。
小児矯正を始める場合、来院間隔はどのくらいですか?
通常1~2ヶ月に一度の来院です。
矯正治療前のはえ変わりの経過観察期間では、3~6ヶ月に一度のご来院となります。
小児矯正の終了はいつですか?小児矯正の治療期間はどれくらいでしょうか?
一番最後にはえる永久歯(第二大臼歯)は12歳前後ではえてきます。
このため、小児矯正治療を開始した時期から12歳頃までと考えると分かりやすいと思います。
小児矯正治療は、痛みはありますか?
矯正装置を装着したり装置の調整ごとに2~3日痛みが出ることがあります。しかしながら、小児期のお子様は適応能力が高く、骨も軟らかいため、痛みや違和感は軽度のことが多いです。
また、痛くても必ず慣れますので、ご安心ください。
小児矯正費用は医療費控除が使えますか?
小児矯正費用は、医療費控除の対象となります。
1月1日〜12月31日の1年間に10万円以上の医療費をお支払いの場合、確定申告を行うことで、支払った金額から10万円を差し引いた金額の15%〜55%(所得に応じて)の金額が軽減されます。
※成人の場合は、税務署によりますが歯科医師の診断書が必要になる場合があります。