虫歯を削った歯につける詰め物「銀歯」。これがどのように製作されているのかご存知の方は少ないのではないでしょうか。
今回は豆知識として、あい歯科の「銀歯」の作り方をご紹介いたします。
あい歯科の銀歯の作り方について
金属を目的の形に製作をするときには「鋳造」という方法が用いられます。
実は、一般的な金属製品を作る方法と基本的には同じなのです。
①型に石膏を流す
患者さまからとった型に石膏を流します。使うものは石膏です。バイブレータに模型を当てながら、気泡が入らないよう慎重に型に流します。
②トリミング
石膏が固まり、歯の形ができたらトリミングをします(模型を綺麗にします)。模型を製作しやすいように分割します。必要であれば交合器に装着します。
③スペーサーを塗布
模型にスペーサーを塗布します。塗布することでかさが増しスムーズにお口に入るようになります。
④ワックスアップ
ワックス(歯科用ろう)で歯の形を作ります。外形を整え、隣接面を合わせ、交合面を噛めるようにつくり、表面を滑沢にします
⑤真空練和器で石膏を練る
ワックスパターンを石膏で埋没します。気泡が入らないように真空練和器で石膏をねります。
⑥焼成器で焼く
埋没したブロックを焼成器で焼き、ワックスパターンを溶かします。
⑦遠心鋳造器で鋳造
ブロックに金属を流します(鋳造します)。遠心鋳造器で鋳造します。
⑧外形を整える
ブロックから鋳造された詰め物を取り出し、外形を改めて整えます。
⑨鏡面研磨
鏡面研磨してピカピカにします。(ピカピカにするのは楽しいです!)
⑩完成
模型に綺麗に入ったら完成です。
以上、基本的な製作工程となります。結構手間がかかっていますよね。こうしてお作りしたものを保健治療で2000〜4000円くらいでお口に入れることができます。原価率は60%くらい。。。トントンですね。
一つひとつオーダーメイドで
お作りしています
同じ方法で指輪、ペンダントなどなんでもつくれます。一般的に鋳造法は大量生産の際に鋳型を作って、同じものをたくさん作りだすときに用いられますが、歯科で行う鋳造方法は個々に合わせた歯を製作するので、大量生産はできません。ちなみに製作方法は昭和のころからあまり変わっていないようです。
お口に入っているのが「シルバーオーダーメイド」ものと考えると、銀歯に対する見方も少し変わって見えるのではないでしょうか。
銀歯は何の金属でできている?
「銀歯」=「12%金銀パラジウム合金」
「12%金銀パラジウム合金」は、パラジウム20%・銀50%・金12%・銅16%・その他2%(亜鉛・インジウ・イリジウム等)で構成された材料です。日本では、戦後間もない1960年頃から保険治療の詰め物として認可されています。
現在も多くの日本人の口の中に銀歯として使われている金属ですが、近年ではパラジウム等の歯科金属による金属アレルギーや電磁波等による人体への悪影響について世界中で報告があがっており、使用を規制している国も少なくありません。
見た目の目立ちやすさだけでなく、そうした身体への影響を考えて「銀歯を体に優しい白いセラミックやジルコニア素材のものに付け替える」という方も増加してきています。
保険で白い歯にできる:
ハイブリッドセラミックス治療
保険治療で銀歯に変わる詰め物(被せ物)の素材として用いるハイブリッドセラミックスという材質は、天然歯のようなキレイなセラミック(歯科用陶材)に歯科用樹脂を混ぜて製作されるものです。保険が適応になって日は浅いですが、使用実績は10年前からあり、審美性・性能ともにメタルの被せ物より優れたものとなっています。
ハイブリッドセラミックスの特徴
オールセラミックよりも安価で治療できる
加工しやすい材質のため細かい造形や色調整が可能
着色が付きやすい場合がある
ハイブリッドセラミックスの費用(値段・料金)について
1本あたり約9000円+税(保険適用・3割負担時)
※保険治療のハイブリッドセラミックスの使用には、適用部位など条件がございます。
※歯科医療施設基準を満たし、厚生労働省の許可を受けている歯科医院しか施術できません。
「銀歯を白い歯にしたい」時にも、
お気軽にご相談ください
心斎橋より徒歩6分・松屋町駅より徒歩4分・長堀橋駅より徒歩2分の歯医者・あい歯科では、保険診療で白い歯にできるハイブリッドセラミックスの治療にも対応可能です。また保険診療では白くできない部分においても、低価格にてセラミック・ジルコニア治療をご提供しています。
費用のお見積りにも随時対応しておりますので、どうぞお気軽にお申し付けください。