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歯科で使用されるレントゲンの種類。放射線量は大丈夫?

歯科では患者様の状態を正確に把握するために、いくつかの「X線(レントゲン線)」を使用します。今回は歯科で使用するレントゲンについてお話します。

歯科で使用する様々なレントゲン写真(種類・放射線量)

パノラマ撮影

パノラマレントゲンは歯の一部ではなく、お口の中の全体を一度に撮影するものです。
歯や骨の状態をざっくり知りたい時や歯周病がどこまで進んでいるのか、親知らずが生えているのか、抜歯の時などに利用されます。レントゲンの機械も比較的大きいものとなります。

・放射線量
1枚約20マイクロシーベルト

デンタル撮影

パノラマ撮影がお口の中全体の撮影なのに対して、デンタル撮影は一部だけを撮影するものです。
細かく撮影することが出来るので、歯に異常が出た時に確認するために使用されます。数ヶ所の確認をしたい場合は何枚か撮る場合があります。

・放射線量
1枚約1〜4マイクロシーベルト

セファログラム

セファログラムは矯正治療をする時に使用されます。
頭部X線規格写真とも呼ばれています。一定の規格に基づいて撮影された頭部のX線写真です。矯正以外に歯科で使用されることはほとんどありません。

・放射線量
1回約3〜5マイクロシーベルト

CT

CTは内科などで使用されるイメージが強く歯科ではあまり無いように思われがちですが、実はそんなこともありません。パノラマ撮影は平面にしか撮ることができませんが、歯科用のCTは立体的に3Dで確認することができます。その為、親知らずの抜歯などで神経に近かったりと少し危険を有する時などに使用されます。歯科用のCTは歯や顎周りだけなので、通常のCT程の放射線量はありません。

・放射線量
1回約100マイクロシーベルト

放射線量の参考

・飛行機(東京〜ニューヨーク往復) 200マイクロシーベルト
・胸部のレントゲン 50マイクロシーベルト
・胃のレントゲン 200マイクロシーベルト

レントゲンを撮ることによって分かることとは?

歯の根っこの状態

歯の根っこは歯ぐきに埋まっているのでもちろん見ることはできません。その為、歯の根っこを確認するにはレントゲンは欠かせません。根っこが炎症を起こしていたり、腫れている部分を確認したり、注入した薬がしっかり入っているかなどを確認します。

外側からは確認することが出来ない歯の内側の治療にはレントゲンは必須です。

むし歯の進行状態

むし歯は表面から見ると小さなむし歯だと思っていても、実はその奥で大きく広がっている事も少なくありません。治療前にレントゲンを撮ることによって、むし歯の状態やどこまで進行しているのかということが確認できます。

骨の状態

歯が歯ぐきだけではなく、骨にも支えられていることはご存じですか?もし歯周病が進んでしまっていたら、その骨を溶かしてしまいます。その様子ももちろん外見から判断することは出来ないので、レントゲンを撮ることによって確認することができます。

被せ物をした経過の状態

被せ物は1度つければ一生その綺麗なままで保たれる、という訳ではありません。歯と詰め物の間から菌が入ってしまい、炎症が起きたり、むし歯になってしまったりする場合があります。

金属の詰め物よりも最近は菌などの侵入を防ぐ事ができるセラミックなどもありますが、100%ではありません。そのような場合、詰め物を取ってしまったらお金もかかるし時間もかかります。また金属の詰め物は取る際に切断するので、絶対にもう一度作り直さなければなりません。
そんな時にレントゲンを撮ることによって、詰め物を取らなくても確認することができます。

それでも放射線が怖い方のために

自分は大丈夫でも、「子供に放射線を浴びせるのは…」という方も、もちろんいらっしゃいます。その場合は「防具服」を着用することもできます。

病院でCTやレントゲンを撮るときにとても重い服を着た経験はありませんか?それと同じものが歯科のレントゲンにもあるので、防具服を着ることによって放射線源の透過を緩和することができるようになっています。その為、体への影響を減らすことができます。

しかし、歯科でのレントゲンは放射線量があまりに少なかったり、防具服を着ても少しだけしか変わらなかったりするために用意されていない歯医者さんも多いので、その場合は必ず問い合わせるようにしましょう。

妊娠している方へのレントゲンについて

出産までに歯の治療を終わらせようと思う方も多い中、妊娠中に放射線を浴びていいのかと不安になる方もいらっしゃいます。妊婦さんが出産までに浴びてもいい放射線量は10000マイクロシーベルトと言われています。

歯科のレントゲンは上記のように、1〜20マイクロシーベルトととても微量なので、あまり気にする必要はないでしょう。それでも心配な方は、先生にその旨を伝えるようにしましょう!そして、レントゲンがなくても出来るところまでの治療をお願いしましょう。

安心・安全な医療をご提供するために

歯科においてのレントゲンの大切さや、放射線量、レントゲンによって分かることをお分かり頂けましたでしょうか。皆さんも歯医者さんに行って先生にレントゲンを撮るように言われたら、より良い治療にするために是非協力していただけますと幸いです。

長堀橋の歯医者・あい歯科では、 防護服はもちろん、患者様のご負担を軽減できる先進の機材を取り揃えてお待ちしております。少しでも気になることがございましたら、どうぞ遠慮なく歯科医師またはスタッフへお申し付けくださいませ。

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日付:  カテゴリ:歯科コラム

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