歯が痛い!! 顔が腫れた!!
お口の病気は急に症状が出てしまうことも多いようです。
しかも、そんなときに限って
深夜でどこも歯医者さんが開いていない 歯医者さんの予約がいっぱいで受け入れしてくれない 明日結婚式や会議など外せない用事がある
などなど、間の悪いときに起こりうることもしばしばです。開いている歯医者さんに飛びこむことができればよいのですが、そうもいかないときはどうすれば良いでしょうか?そういう時の一助となればと思い文章を書いています。
歯が腫れる原因はいくつかあります。
今回は腫れる原因で多いものをいくつかご紹介致します。
①歯周病
歯の回りに歯垢や歯石が堆積して汚れてくると歯茎が腫れてきます。
腫れの程度は様々で、
舌で触ると腫れてるかんじ、歯ブラシで少しだけ出血するときがある、程度のものから、歯茎がパンパンに腫れて歯がぐらぐらすることまであります。
歯周病で腫れた場合は、抗生物質と鎮痛剤がよくききます。(鎮痛剤は薬局でも入手可能ですが、抗生物質は医療機関でしか入手できません。)
膿がたまっている場合は、膿を抜いてあげると腫れはおさまります。
歯周病で腫れる場合は、歯が浮いてきて上下の歯の噛み合わせが強くあたってくることも多いので噛み合わせの調整もします。
歯周病による腫れは比較的早期に収まりますが、腫れる原因となる歯石、歯垢を取らないと何度でも再発するため腫れが引いた後は、歯周病の治療が必要になるでしょう。
②神経の治療の途中で中断し、放置した歯が腫れる
神経の治療をした後は歯を被せで覆って保護する必要があります。
中断した歯は、歯の中にバイ菌が入ってしまうため、歯の付け根から膿がたまって腫れてきます。
早いと3ヶ月、遅くて2-3年してから腫れてきます。。
再度神経の治療をする必要があるでしょう。
一度腫れてしまったということは歯のしたの骨は感染で溶解しているため、それををもとの状態に回復させるのは困難で、治療回数も平均して6-7回かかります。
③親知らずが腫れる PICK UP
親知らずに汚れが溜まり、腫れることがあります。原因、治療方法は歯周病と同様ですが、親知らずの腫れが繰り返す場合は抜歯の検討が必要となる場合があります。お口の最奥で腫れている場合はこの親知らずの可能性が非常に高いでしょう。18-30歳の方は初めて口の中が腫れた時奥歯であれば可能性が高いと思います。単純な歯周病の場合もありますので、やはり検査は必要であると思います。
④被せの回りが腫れる
5年以上前に入れた被せ(差し歯)の周囲がよく腫れる場合、被せものが劣化していたり、止めているセメントが欠けていたり、虫歯でバイ菌が入っている場合がありますがあります。被せの作り直しの検討が必要となるかもしれません。
被せ物が比較的新しい場合でも歯周病などで歯ぐきの形が変わって腫れる場合などもあり、原因は様々です。
最近入れた被せの回りが腫れる場合は、被せの形を少し微調整する必要があるでしょう。被せの形によって食べ物が歯茎によく当たりやすく、腫れやすくなることもあります。
⑤歯ぎしりなどの習癖で腫れる
歯ぎしり癖のある人は負担になる歯が腫れやすくなることもあります。
歯医者さんにご相談ください。
歯ぎしりで腫れる場合は左右交互に似たような部位が左右対称的に腫れることが多いです。歯周病との関連があることも非常に多いので歯医者さんで検査と原因の特定が必須です。
⑥歯ブラシなどで傷がついて腫れる
小さい傷でも、お口の中はバイ菌がたくさんいますので腫れが強く出ることがあります。一時的なものですので、2-3日で治るでしょう。ただし思っている鯨飲とは違う原因のこともあるので診察は必要でしょう。
正直なところ、応急処置はご自分では難しいかもしれません。
腫れている場合は間違いなく炎症病変ですので、市販で売っているロキソニンなどの抗炎症薬は痛みを抑えるにあたっては有効なことが多いです。ただし、おおもとの原因は痛み止めでは治らないため、薬を飲んで腫れが引いても必ず歯医者さんに行き原因の特定に努める必要があります。