昔の歯の詰め物『アマルガム』がどんなものかご存知ですか?
アマルガムは虫歯を削った後に詰める金属の詰め物の1つで、30歳以降の方なら1本ぐらいはお口の中に入っている可能性の高い比較的よく見る材料です。
近頃では水銀だと言われ、体にとても害のあるものだと言われてもいます。しかし、その知識の中には正しいものと間違ったものが混合して噂として流布しているようです。
今回はこれを機会に『アマルガム』について正しい知識を知って頂けたらと思います。
アマルガムとは
アマルガムとは、『歯科用水銀アマルガム』の略称です。アマルガムは無機水銀を含有している銀合金であり、昭和~平成初期までは歯科材料の中でもよく使われていたものです。これは保険適用のものなので、昔むし歯になって金属の詰め物をした、という方はそれはほとんどが『アマルガム』です。
昔は広く普及していた『アマルガム』ですが、最近では使用している歯医者さんはとても少なくなっています(ほぼないといってもよいでしょう)。では、その理由についてご説明します。
アマルガムの使用が減少してきている理由
『アマルガム』は、銀、スズ、亜鉛、水銀、銅が含まれる合金です。とくに、水銀が含まれていることが問題となっています。『アマルガム』はお口の中で溶けてしまった場合、体に悪い影響を与えてしまう場合があるといわれ、それがアマルガムの論議に発展しています。
『アマルガム』が溶けててしまう理由として、唾液が電解液としてアマルガムの金属イオンが流出し、それが体内に作用してしまうことや、その他食べ物などに入っている酸によっても化学反応をおこして溶かしてしまうといわれています。
また、アマルガムは噛んだ時にその摩擦から水銀を含んだ蒸気までもが発生するとも言われています。その結果、溶けてしまった水銀が体内に入ることによって腎臓や肝臓などに悪い影響を与えてしまう場合があります。
「水銀」が体内に入るとどのような影響を及ぼす?
「水銀が有害である」ということは有名な話です。イオン化した水銀化合物が体内に入ることによってタンパク質と結合してしまい、過剰反応が起きてしまいます。
その症状としては『皮膚に炎症』が起きたり、『湿疹』が現れたりします。要するに金属アレルギー症状が出るということです。蒸発した水銀を吸い込んでしまった場合はイライラしてしまったり、頭痛がしたりめまいがしたりと症状は様々です。(現在は新しく入れることはないので、上記の症状は無視してよいでしょう)
全てが『アマルガム』、「水銀」のせいだというわけでは無いかもしれませんが、『アマルガム』を除去したら症状が改善された、というケースもあります。
海外ではアマルガムを規制する国も
海外ではアメリカなど『アマルガム』を規制する動きが盛んな国もあります。特に、妊婦さんには有害とされていて、イギリスやスウェーデンでは妊婦さんに『アマルガム』の詰め物をしないという政府からの発表もある程です。
日本でも近年、『アマルガム』について気をつけるようにという文章が国会に提出されてはいますが、『アマルガム』が直接アトピーなどの症状と関わりがあるとされる100%の根拠が無いため、現段階ではイギリスやスウェーデン、アメリカほどの規制はありません。しかし、先進国の中で未だに『アマルガム』を歯科でよく使うのは日本だけ、とも言われています。
アマルガムは将来的な健康維持には不向き?
結論、『アマルガム』は安価でかつ、水銀が神経に作用することによって痛みを和らげる作用もあるので、確かに手頃で使いやすい素材です。しかし、やはりこの処置はお口の中の健康を長い間保つ、ということに関しては難しいのではないでしょうか。
最近では「1本でも多くの歯で少しでも長く食事ができるように」といった運動が盛んなことから、アマルガムは適していないといって良いでしょう。
アマルガムがお口に及ぼす影響について
『アマルガム』はお口の中で溶けてしまったり、むし歯がアマルガムの下で再発してしまう、という事も少なくありません(入れた年代が古いというのもあるでしょう)。しかも、水銀が痛みを抑えてしまうので、なかなか気づかなかったりもします。
さらに、金属イオンが歯肉の中に溶けてしまい、沈着することによって歯肉までもが変色してしまうこともあります。そして、やはり審美的な部分でも欠けているといえます。
アマルガムに代わる詰め物や被せ物
現在では、むし歯の再発などのリスクも少なく溶ける心配もなく、審美的にもおすすめできる材料を使用した詰め物もたくさん開発されています。
代表的なものが、
・セラミック
・コンポジットレジン
・ジルコニアセラミック
など、一般に審美歯科領域で使用されるものは安全といわれています。
コンポジットレジンなどはアマルガムと同様に保険が適応されているので、1本1000円程度で入れることができるので、上位の詰め物素材と考えて問題ないでしょう。(そもそも開発された年代が半世紀からちがうのですから、あたり前なのかもしれません)
気になる方はお気軽にご相談ください
『アマルガム』は安価ですが将来のことも考えると、セラミックなどの他の材料を選んだ方が結果的には治療の回数を少なくできたり、治療費を安く済ませることができます。
長堀橋の歯医者・あい歯科では、大阪でセラミックが1番安い歯医者をめざして、良質で安全な修復物をなるべく低価格でご提供できるよう経営努力を続けています。保険内・外の幅広い治療に対応し、これまでにも多くの患者様のお悩みにお応えしてきました。
「安くで白い歯にしたい」「安全な詰め物や被せ物に代えたい」など、ご要望がございましたら遠慮なく当院へご相談ください。
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