喫煙と歯周病の関係
歯周病とタバコ。一見すると何の関係もなさそうですが、喫煙者(タバコを吸う人)は非喫煙者(タバコを吸わない人)よりも歯周病にかかりやすく、重症化しやすい傾向にあります。
また、喫煙者は歯周病の治療をおこなっても非喫煙者に比べ、効果は25〜50%落ちるとされています。更に予後が悪く、歯周病により歯を失う確率も高くなっています。
これらの原因は煙草に含まれる有害物質に起因しています。
ニコチンによる血流阻害
タバコに含まれているニコチンは、歯肉の血流を悪くします。そのため、歯肉に酸素や栄養が行き渡らず、抵抗力が弱まり、歯周病を進行させます。
一酸化炭素による酸素供給阻害
タバコによって発生する一酸化酸素によって、歯肉に酸素や栄養が行き渡らず、抵抗力が弱まり、歯周病を進行させます。
ニコチンや一酸化炭素による歯肉の硬化
ニコチンや一酸化炭素によって、歯肉が硬くゴツゴツしてくるために、歯周病が進行しても自覚症状を感じず、気付いた時にはもう手遅れということがよくあります。
白血球の活動を抑制
白血球は歯周病菌と戦い、退治する役目を持っているのですが、タバコは白血球の機能を低下させる作用があります。その結果、歯周病菌に対する歯肉の防御機能が低下して、歯周病が悪化しやすくなります。
新しい組織を作る細胞の増殖を抑制
タバコは歯周病の回復に必要な細胞の増殖を妨げる働きがあります。
より、歯周病治療をしたとしても喫煙習慣を続けていれば改善は望めません。
唾液の減少
唾液はタバコに含まれる有害物質を中和したり、歯周病菌の増殖を抑える働きがあります。タバコによって唾液が減少すると歯周病が悪化しやすくなります。