マウスピースの有用性について
近年はストレス社会のせいなのか、歯ぎしりを習慣的にしてしまう人が年々増加しているように感じます。あい歯科長堀橋院にも、そうしたお悩みを抱えた患者様が来院されています。
今回はマウスピースを用いた歯ぎしりの改善や予防、またホワイトニングや、歯並びの矯正など様々な治療に有用なマウスピースについて掘り下げてお話します。
歯科におけるマウスピースの使用用途
1)ナイトガード(歯ぎしりの改善・予防)
歯ぎしりでお悩みの方の中には、歯ぎしり予防のマウスピース「ナイトガード」を夜の寝る時に装着することで改善を図ったり、以下のような効果を期待できます。
・歯のすり減り予防
・顎の関節の負担軽減
・顎関節症予防
・肩こり予防
ナイトガードはこんな方にもおすすめ
・知覚過敏に悩んでいる
・歯医者さんでつけた詰め物がすぐに取れてしまう/割れてしまう
・顎が痛い、カクカクする など
歯ぎしりの対策に『ナイトガード』を装着することは、わりとポピュラーな治療として確立しておりますが、ナイトガードは歯ぎしり以外にも色々な効果があることをご存知ですか?
ナイトガードの効果の副産物として、上記のような症状でお悩みの方にも有用です。
2)ホームホワイトニング
上記のようなマウスピースは、実はホームホワイトニング用のマウスピースと素材としては同じことがほとんどです(場合によっては違う場合もあるので事前に歯医者さんに相談しましょう)。そのため、マウスピースが一つあると、ホームホワイトニング用の薬剤を手に入れるだけでホームホワイトニングができたりします。
ホームホワイトニング用のマウスピースは、上下セット自由診療でおおよそ10000円くらいなので、お得ですよね。ただし、治療用のマウスピースは片側だけなため、もう片方は作る必要がありますので注意してください。(自由診療で5000円くらい)。また、治療用のハードタイプのマウスピースは使用することができないことがほとんどでしょう。
マウスピース・ナイトガードは、歯ぎしり人口の増加やホームホワイトニングの普及によって、使用されている人は増加しています。
3)マウスピース矯正
近年はマウスピース矯正の需要が拡大しており、とても人気です。
マウスピース矯正とは?
今までの矯正では、ワイヤーや矯正装置を歯にくっつけて歯を移動させるものでしたが、ITと3Dプリンターが発展したことにより、透明なマウスピースを装着するだけで矯正治療が可能になっています。
ワイヤー矯正に付随する欠点(装置がカッコ悪い/痛い/必要な時に外せない)のほとんどがマウスピース矯正の普及により解消されたので当院でも推奨させていただいております。(症例によってマウスピース矯正不可の場合もあるので、まずはお気軽に検査にお越しください)
マウスピース矯正で用いられるマウスピースも、基本的にホームホワイトニングとの併用も可能です。
確かに街中で透明マウスピースを装着している人は増えている感じがありますね。
透明なので周りからはほとんど気づかれないのではないでしょうか。仕事中に使っている方も多くいらっしゃいます。
『マウスピース』の様々な効果について
歯がしみるなどの知覚過敏の改善
歯がしみるなど知覚過敏を引き起こしてしまう原因のひとつとして、歯ぎしりをしていまい歯の根元が楔形のように削れてしまうことが挙げられます。『マウスピース』をつけることによって歯の根元にかかってしまう力を分散して、歯が削れるのを防いでくれます。よって、知覚過敏が改善されるようになります。
噛んだ時に痛むなどの歯根膜炎の改善
歯ぎしりなどによって歯が揺さぶられると食べ物をかんだ時などに歯が痛む場合があります。これは、歯の根っこにある「歯根膜」と呼ばれる部分が炎症を起こしてしまっていることが原因です。『マウスピース』をつけることで「歯根膜」を安静にしてあげることによって噛んだ時の痛みを和らげます。
顎が痛むなど顎関節症の改善
顎の関節は頭の骨と顎の骨の関節円板と呼ばれる軟骨でできたクッションがあります。歯ぎしりをしてしまうと、その関節円板に支障が出てしまい、顎が痛くなってしまいます。『マウスピース』をつけることによって顎の関節に加わる力を和らげるので顎の痛みを軽減してくれます。
歯が削れる「咬耗」を防ぐ
歯ぎしりは上下の歯を擦り合わせることによって歯が削れてしまいます。これを「咬耗」と言います。歯が短くなったり神経が出てきてしまったりと、歯にたくさんの悪い影響を与えてしまいます。この時に『マウスピース』を使用することによって「咬耗」を防ぎ、歯が削れないようにします。
セラミックが割れてしまうのを防ぐ
特に歯ぎしりが強い人はセラミックを歯医者さんで入れても割れてしまう方がいます。それも繰り返すことが多いようです。セラミックの治療は審美的にすぐれていて、かつアレルギーのある方も安心して使用することが出来るものではありますが、毎日強い力がかかってしまうと割れたり、欠けたりしてしまいます。セラミックは安価なものではないため、何度も入れ替えるのは難しいので『マウスピース』を使用して寝ることによってセラミックを守ります。
突然歯が割れる「歯牙破折」の防止
むし歯でも歯周病でも何も悪いところはないのに突然歯が痛んだり、歯ぐきが腫れてしまうなどの症状がある方は、歯ぎしりによって歯が欠けたり割れているかもしれません。『マウスピース』は歯に加わる力を分散し、歯が割れるのを防止します。
歯が揺れる「歯周病」の予防
歯ぎしりによって歯に力が加わると歯が揺さぶられ、歯と歯ぐきの間に空間が出来ます。その空間に細菌が入ることによって歯周病になったり、歯周病の症状をさらに悪化させます。例えばテレビCMなどで、歯ブラシや歯磨き粉で歯周病予防をしようと啓蒙していますが、歯ブラシだけでは治らない可能性があることは頭に入れておいたほうが良いのかもしれませんね。歯周病の疑いがあればまず歯医者さんに相談してみましょう。『マウスピース』は歯ぐきに加わる力を分散するので歯周病が悪化するのを防止します。
『マウスピース』を作るには?
マウスピースは歯医者さんで作ることができます。自費診療で作るものと保険診療で作るものとがあり、保険診療だと3000~6000円程度、自費診療だと上下で1万円前後となります。
製作方法
歯型を取り(一般的には上顎)、後日マウスピースを受け取りに来るだけです。
ただし、虫歯がある場合は、その治療をしてからマウスピースを製作しなければ、虫歯の治療後にマウスピースを作り直さなければならなくなるので注意が必要です。歯周病がある場合も同様で、歯周病の治療を行った後にマウスピースを製作しなければ、適合の悪いマウスピースができ上がってしまいます。
市販のマウスピースには注意
ネットなどで市販のものを買うこともできますが、自分の歯に合っていないものを使用すると歯並びが悪くなる場合があります。歯並びが1度悪くなってしまうと長い期間とお金がかかってしまうので、できる限り歯医者さんで『マウスピース』は作るようにしましょう。
使用する際の注意点
マウスピースを使用する前は、必ず歯ブラシをしてお口の中を清潔にしておくこと。朝起きたら『マウスピース』を外し、中性洗剤などで綺麗に洗ってケースなどに直しましょう。
気になることは、お気軽に無料相談へ
『マウスピース』は歯ぎしりの予防や改善だけではなく、たくさんの効果が期待できます。気になる方は1度歯医者さんで相談してみましょう。
長堀橋の歯医者・あい歯科では、無料相談にも随時受け付けております。お口周りのことでお悩みやご希望がありましたら、なんでもご相談ください。
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