歯周病の危険因子(リスクファクター)
歯周病はプラーク(歯垢)の中の細菌が原因であることが知られています。
しかし近年では、疾患を「進行」させる原因としては、他にも多くの要素が関わっていると言われるようになっており、それらをリスクファクターと呼びます。 リスクファクターは下記のようなものがあげられます。
口腔内の不衛生、唾液量が少ない
これらに該当する人は、歯垢がたまりやすく、リスクが大きいと言えます。
喫煙
身体の抵抗力を弱めます。
ストレス
精神的・肉体的なストレスは、唾液の性状を変え、免疫力を低下させます。
口呼吸
鼻ではなく主に口で呼吸する人は、口の中が乾燥して、唾液の働きが弱まります。
妊婦・思春期の女性
歯茎から染み出る体液と女性ホルモンが混ざると歯周病菌の増殖を助長するとされています。
歯並びの悪さ・噛み合わせの悪さ
歯並びの悪さに関しては理解できますよね。磨き残しが生じやすいためです。
しかし、噛み合わせの悪さに関しては「?」ではないでしょうか。
少しご説明します。
噛み合せが悪いという事は、すべての歯で圧力を上手に分散できていない状態とも言えます。つまり、一部の歯に過度の力が加わっていることになります。そうなると、その歯を支えている歯周組織(歯肉・歯槽骨など)にも過度の力が加わり圧迫された状態になり、血流の阻害が恒常化され、歯がグラグラになってしまう事があります。これを「咬合性外傷」といい、歯周病の原因の一つにあげられます。
また、寝ているときの「歯ぎしり」、ストレスによる「食いしばり」も同様の原因で歯周病の原因となります。
「噛み合わせ」が悪い場合は、噛み合わせの調整を行い力の分散を行います。
「歯ぎしり」「食いしばり」が原因の場合はマウスピースの使用で力の分散を行います。